松本ハイランド情報
気候変動に対応した品種を すいか試験品種試食検討会
更新日:2025.09.05

試験品種を試食する参加者
JA松本ハイランドすいか部会研究部は、近年相次ぐ急激な気温上昇や集中豪雨など、目まぐるしく変化する気候変動をふまえ、より病気に強く産地に適合した品種を探求している。9月1日、松本市のJAすいか共選所で前半品種の「すいか試験品種試食検討会」を開催。同研究部員と種子メーカー、JA職員ら28人が参加した。
同検討会ではJAの営農指導員らが同研究部員のほ場へ6月10日に定植し、交配後41日を経過した9月1日に収穫を行った7種類の試験品種を用意。試験品種の生育状況を説明したほか、形状や打音を確認した。
参加者は現在前半品種として導入されている「味きらら」と試験品種の試し切りを行い、糖度を計測。その後、それぞれの順番に試食し、甘さや果肉色など全5項目を記入した後、それらを基に5段階で総合評価を決めた。
同研究部では、部会員の評価をもとに品種の検討をすすめる。10月上旬には品種選定のほか、次年度にむけて試験成績検討会を予定している。
同研究部の中野識文研究部長は「近年気候変動の影響で思うように収量が確保できず苦しむ生産者もいる。産地を守っていくために品種の特性を理解するとともに耐病性品種の研究を通じ、生産者が多くの出荷ができるよう取り組んでいきたい」と意気込んだ。