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共同育種・栽培試験を行い安定したナガイモを 種ナガイモ選抜会

種ナガイモの選別を行う神通川さん(左2人目)と部会員ら

JA松本ハイランド根菜部会は3月15日、種ナガイモ選抜会を山形支所で行い、68人が参加した。この選抜会は同JA管内の生産者に配付する種ナガイモの大本となる原々種の栽培選抜を根菜部会全体で協力して行おうと令和4年度から開始し、今年で2年目となる。
同部会は種ナガイモ選抜会にあたり、部員で管理をした共同ほ場にて前回選抜した26系統ある種ナガイモ各1本を分割して育て、3月5日に掘り取った。また、種ナガイモを育てるだけでなく、導入を検討している農薬や排水対策試験の調査も合わせて行い、収量・品質を確かめた。連作による残肥を確認するため、新たに試験ほ場の土を採取し、土壌分析を行った。
選抜会では、昭和42年から山形村のナガイモの栽培選抜を担ってきた神通川豊さんが顧問となり、種ナガイモ26系統のなかから1本ずつ厳選。同じ種ナガイモ1個から育った10本ほどのナガイモを並べ、形や長さ、肥大具合などを念入りにチェックし、部会員は選抜理由をメモに取ったり、質問をして山形村のナガイモを後世に残していくため真剣に学んだ。神通川さんは「ナガイモは本来、水のほとんどない焼け地に育つ作物であるが、土壌水分があるとあるだけ吸ってしまい、棚持ちが悪くなるなどの品質が低下する。ハウスやマルチの活用や圃場条件に合わせて潅水するなどの工夫することで、より良いナガイモが育つ」とアドバイスした。
選抜会終了後は、系統選抜した芋を含めた多種にわたるナガイモの試食会を行い、シャキシャキしているものや甘い味わいのものなど、それぞれの品種特性を確認した。