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松本ハイランド情報

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Vol.58 「月見で収穫に感謝」

こども:

ねえ、9月の満月って「なんとかの名月」とかいって、お団子をお供えして食べるんでしょ。

大人:

食欲があっていいことだ。旧暦の8月15日の夜を「十五夜」といってね、その日の月のことを「中秋の名月」と呼ぶんだ。今年は9月12日だよ。十五夜は太陽と月の角度の関係で、月がもっとも輝くんだが、十五夜が満月とは限らないよ。月は地球の周りを完全な円で回っていないからね。

こども:

十五夜って、お団子といっしょにススキを飾るんでしょ?

大人:

ススキが稲穂に似ているからといわれていてね、稲穂そのものを飾る場合もあるぞ。ススキの鋭い切り口は魔除けになるとされていてね、お月見のあと軒先に吊るしておく風習もあるんだ。

こども:

でも、なんでお月さまなの?太陽がないと農産物は育たないじゃん。

大人:

今の暦は太陽の動きを使っているんだが、昔は月を目安に時を知り、月明りを頼りに生活するなど、月とくらしは密接な関係があったんだ。農作業も月の満ち欠けを目安にしていてね、欠けていない満月は、豊穣の象徴だったんだよ。だから、お月見をして収穫に感謝したんだよ。

こども:

昔の人は今より月を大事にしていたのね。

大人:

そうだよ。今は、夜でも電気があって明るいが、昔は月明かりが暗闇を照らし、人びとの心をいやしていたんだろうな。二人も満月の夜に家の電気を消して外に出てみてはどうかな。昔の人たちの気持ちがわかるかもしれないよ。