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JR東日本と貨客混載を試験実施 新たな販売ルート開拓へ

農産物を列車内に運び入れるJR社員

JA松本ハイランドは、JR東日本と連携し、電車に地産品を載せて運び、首都圏で販売する貨客混載の取り組み「あずさマルシェ」を試験実施した。首都圏の消費者にむけて地産品の消費宣伝効果を期待するほか、新たな販路拡大を目指す。電車を利用した農産物の販売は、同JAとしては今回が初めてだ。
この取り組みは、長野県と東京都を結ぶ特急あずさ号の速達性、定時性を生かし、特急あずさ号沿線地域の魅力ある食材や地域品などを首都圏の消費者へ提供するためのもの。JAは農産物の販路拡大・消費宣伝につなげ、JRは首都圏の利用者に付加価値の高い特産品を提供することで将来的に長野県旅行者増加をはかるなど双方にメリットがある。JAでは、コロナ禍で県外での消費宣伝活動が制限されるなか、産地の魅力PRも図る。また、これまで運送コストなど物流面が課題で販売に苦慮していた農産物に対し、物流サポート体制を構築することで地域商品流通を促進し、生産者の所得向上も目指す。
10月8日、特急列車あずさ18号に同JA産の旬のブドウ「巨峰」、「シャインマスカット」、同JAオリジナル品種の「黄華」あわせて29ケース(1ケース5キロ)とリンゴ「秋映」、「シナノスイート」あわせて8ケース(1ケース10キロ)が積み込まれ、長野県オリジナルマスコットのアルクマや、駅員が発車する電車を見送った。運送した農産物は同日の午後に新宿駅のNewDaysで販売した。
マルシェを企画したJR東日本長野支社の星野宗太郎さんは「JAと農家のみなさんに品質のいい農産物を供給していただいたので、首都圏のかたも喜んでくれる」と話し、同JA営農部販売開発課の北澤孝太さんは「速達性が高い電車を使って鮮度のいいうちに届けてもらえるので、JA自慢の農産物の魅力が伝わればうれしい」と話した。
JAは、今回の試験の結果次第で、10月末から出荷が始まる特産のナガイモや、来年の春作野菜なども同様に販売したい考え。特に鮮度が重要となる野菜類は朝採りの農産物を即日中に販売できないかなど農産物の魅力発信にむけて試行錯誤を重ねていく。