農業労働銀行-人手不足に対応、合同面接も奏功

更新日:2019年05月12日

長野県のJA松本ハイランドは、人手が必要な農家と求職者をJAが仲介役となって結び付けることで、労働力確保を支援する無料職業紹介事業「農業労働銀行」を展開している。農家に費用負担がなく、求職者は希望する労働条件に合った仕事が見つけられるなど、メリットが大きい。2018年度には、この事業を通じて、農家25戸が46人を雇用した。3年前から仕組みの見直しを進め、求職者数を大幅に増やしている。
労働力人口の減少などから国内の労働環境は売り手市場で、人手不足に悩む農家から「もっと多くの人を集めてほしい」と要望があり、3年前から募集方法の変更を検討。求人の掲載媒体をインターネット求人サイトや、認知度の高い募集媒体に変えた。さらに、求職者が働き先を選べる合同面接方式を導入。合同面接は、雇用期間の異なる複数の農家と同じ日に面接ができるので、求職者にとっては、より効率的に長期間の仕事を確保できる他、自身に合った農家を見つけられるなど利点が多い。
制度の改善効果が表れ、応募人数は年々増加。4月中旬に開いた19年度の面接会への参加希望者は、制度変更前の7倍(約140人)に上るほどの人気だ。
当日は、松本市のJAグリンパルに農家30戸が面接ブースを設置し、求職者100人以上が参加した。求職者は農家の作業内容や依頼期間、賃金などの労働条件をまとめた一覧表を見て、希望と合う農家と面接。互いの条件が一致したところで、労働契約を締結した。今回は求職者78人の成約につながった。
9人と契約を結んだ農家の百瀬康司さんは「個人で求人募集を出すと、費用がかさんだり、労働条件が合わなかったりと効率が悪い。JAが仲介してくれると、安心感からか多くの人が集まってくれるのでとても助かる」と話した。
事務局を務めるJA営農企画課の鎌伸吾課長代理は「農家個人が人材を確保するには、時間や費用など手間が掛かる。JAが仲介することで、多くの人を集めることができる。農家の負担を減らして農作業に集中できるようサポートしたい」と強調する。

農業労働銀行-人手不足に対応、合同面接も奏功

求職者と面接する農家

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